No.31 西南学院大学新図書館「レンガも乾式工法の時代へ」
書架のイメージが、そのままフャサードとして・・・
九州の名門ミッション系私立の大学として今年で100周年を迎える西南学院大学。その100周年記念事業の一つとして「新図書館」「松緑館」の建物が建設された。
このキャンパス内では、幼稚園から大学院までの建物の外装は、重厚な趣きのある煉瓦積みで仕上がっている。
「新図書館」の外装デザインは、既存の周辺建築との調和を図るため煉瓦が採用され、図書館機能の強化の一つとして、耐震性に優れた乾式レンガ積み工法で施工をした。また、図書館としての基本機能の他に併せ持つ新しい情報交流の場として、内外からの視認性に優れ、透明感のある煉瓦透かし積みパターンが採用された。遮光はするが風は通す、まるで木陰で読書をするような気持ち良さを透かし積みで演出し、夜は暖炉の温もりを感じさせる様な気持ち良いライティング効果で、透かし積みを一層際立たせている。
書架をイメージしたかのような完成パース図を見せられ、最新の乾式煉瓦積み工法にチャレンジし、より革新的で安全性が高く、デザイン的にも素晴らしい建築工事に携われ、感謝でした。
1階の台座固定
鉄骨取付
レンガの取付
各階の丸管とゴムパットとレンガのセット
最上階の取り付け
GRCの見切りセット
完成
室内からの透かし積み
7mの階高の乾式施工
外構インターロッキング
建物概要
- 工事名称:「西南学院大学新図書館」
- 工事場所:福岡市早良区西新6-2-92
- 工事概要:鉄骨造 7階建
- 建築主:学校法人西南学院
- 設計・監理:㈱佐藤総合計画
- 施工:松尾建設㈱
- 工事:㈱日本陶業
- 竣工:2016年8月31日
- レンガ:1~2階/390×90×95mm、3~6階/310×90×80mm