「今回採用の吸音レンガブロック工事は、私にとって何もかもが初のチャレンジとなりました。まずレンガブロック壁の吸音効果をはかるため、レンガに穴開け加工が施され、さらに施釉掛け仕上げとしました。形状も長辺が430㎜と特大寸法であったため、レンガの品質管理には十分注意を払いました。また、施工面でも曲面壁に縦使いでレンガを積上げますが、下段部（3段）は縦筋をレンガ空洞部に貫通させ、4段目からは自重受け金物とダボ筋を使用し、横筋とも結束しながら安全性に配慮した金物設計で積上げました。プールの内装仕上げとして施釉掛けレンガで実に清潔感が出ています。また、塩素系の防錆にも配慮した金物仕様で、吸音効果を狙った穴開きレンガ積みは、タイル張りにはない重厚感と柔らかさが表現された仕上がりとなりました。今回は特殊なレンガ施工へのチャレンジでしたが、満足感のある経験となりました。」(㈱日本陶業／担当：森下宏和)