No.39 『ルーバーによるファサード』
一般財団法人 日本健康管理協会 新宿健診プラザ
一般財団法人 日本健康管理協会 新宿健診プラザ
20タイプのルーバーの長さや取付けピッチを変えて
最初この図面を拝見した時、ルーバ-の面白い使い方だと思いました。一般的にはル-バ-ピッチを揃えて施工するのですが、
図面では部分的にル-バ-のピッチをランダムに変えて描かれていたからです。『面白い建物ができるだろうな』とワクワクしたのを覚えています。
工事の準備段階では、長さが約20種類あるルーバーをピッチを変えて施工しなければならないので、ルーバーを製作するメーカーや現場で作業する職人さんたちが間違えないように、分かり易い図を作成し周知を図りました。
実際に工事が進んでいくと難しい問題に直面しました。
ルーバーの左右の間隔が一番狭いところでは指先が入りづらく、ルーバーを固定するボルトが押さえつけられないのです。
最終的には工具を工夫し、慎重に時間を掛けて押さえつけることで解決しました。
完成した建物を夜間ながめていると、室内の明かりに照らされたルーバーの隙間からもれる光から有機的な暖か味を感じました。
ルーバーというタイルではない焼き物を使った建物の意匠に新たな可能性を感じました。
トルク管理
根角ボルト締め付け
芯材への固定
レベル調整
レベルチェック
取付け完了
屋上の施工
施工完了
ルーバーと夜景
建物概要
- 工事名:新宿健診プラザ
- 住所:東京都新宿区歌舞伎町2-31-12
- 建築主:一般財団法人 日本健康管理協会
- 竣工:2017年10月31日
- 設計:株式会社久米設計
- 施工:松井建設株式会社
- メーカー:㈱LIXIL
- ルーバー及びテラコッタ工事:㈱日本陶業
- 営業担当:後藤大 工事担当:岡庭匠理 職長:千葉清一