No.42 鹿児島西警察署庁舎『社員と職長の気配りによる挑戦』
地震や定期点検、安全・安心の継続をめざして
武田建築事務所様より弊社ホームページを閲覧して、カーニバル工法の資料請求と外装タイルの施工法についての相談を頂いたのが事の始まりで有りました。
「安全&安心」面で施工品質に優れ、新築から改修工事まで、又、各種下地材にも適応可能なカーニバル工法の特長に着目して頂き、鹿児島県内では本格的な外装乾式タイル張り工法の採用は初めてとあって、慎重な工法選定の結果、豊富な施工実績を誇るNEWカーニバル工法が採用されました。
建物の10年定期点検報告制度の履行に伴うメンテナンスコストを加味したトータルライフコストでは、在来湿式タイル張り工法と比較し、初期コストは高いが長期コストでは、約20年以降よりコストメリットが出る事を評価頂きました。
鹿児島市内の建築条件は、台風の上陸回数も多く、地震や火山灰の降灰等、過酷な建築条件でも有る事から、耐風性能や耐震性能は元より、メンテナンスを含めた総合的なNEWカーニバル工法の強度面と品質性能について検証を行いました。特に外壁の耐震スリット目地部の納まりやマグサ部の横レールのユニット化等、検証の結果として表れた施工要領と言えます。
今後完成した建物が防災上の重要な防災拠点となる事から、「安全&安心」に優れたNEWカーニバル工法の特長が十二分に発揮され、運用されるものと確信しております。
~1枚のパースから始まる、見本焼き、見本張り~
社員と職長の気配り① 乾式ならではの気配りもあります
社員と職長の気配り② 現場ごとの気配りもあります
社員と職長の気配り③ タイル割付と後付け設置工事との取り合い
社員と職長の気配り④ スリット周辺への気配り
~施工手順~
- 工事名:鹿児島西警察署庁舎新築工事
- 設計:㈱武田建築事務所
- 監理:㈱武田建築事務所
- 施工:渡辺・米盛・豊明特定建設工事共同企業体
- タイル施工:㈱日本陶業
- タイル:せっ器質二丁掛無釉特注タイル(ニッタイ工業㈱製)
- 工法:NEWカーニバル工法・長手馬踏み張りパターン 3000m²
- RC下地直付けレール式(SUS304)
- 営業担当:西真慶 工事担当:白木幹夫 職長:千葉清一
現場を振り返って…
「豊富な経験を生かして、チャレンジしました」工事担当:白木幹夫
当現場の担当者に選任された時、私の両親が鹿児島出身である事から是非とも参画してみたい気持ちが湧いて参りました。
早々に現場との打ち合わせに伺った処、県内での本格的タイル乾式工法は始めて、ということで、所長をはじめ監督者皆様との入念な打ち合わせと試験施工からスタートを致しました。3000m²程のボリュームがあり、地元の協力を頂きつつ9月から乗り込みを開始し、12月の足場解体に向けて、低層階から金物下地にとりかかりました。
今回の施工のポイントとして、いかに工程管理と仕上がり精度に注意を払って行くべきかと検討をかさねました。
そこで躯体直に金物下地を取り付ける仕様である事から、関連業種である躯体職、後付け設備職の方々とのカーニバル勉強会を何度か重ねて参りました。
当社は乾式施工の経験豊富な千葉職長に前段取りや数多い後付け設備周りの後戻り作業のない様に、リーダーシップを発揮してもらいました。
さらに打ち継ぎまわりの金物とアンカーに配慮したり、耐震スリット周辺の納まりにも配慮しつつ、予想以上の桜島の降灰にたいし、ステンレスレールを事前清掃するなど、様々な配慮を重ねつつ完成することが出来ました。
お陰様で工事はスムーズに進行し引き渡すことが出来ました。深く感謝を致しております。地震も多発している昨今、タイルの安全と安心が又1つ鹿児島に残せた事を嬉しく思っています。